Amy-A

中央線のとある駅下車バス10分のところに住んでいます。

記事一覧(15)

なんきんにいったのです

元ネタを知っている人、そっちじゃないから。ただ書いてみたかっただけだから。でも、全身がはらさきいろにむれているのは同じ。でもなんきんじゃないよ。じたくなんきんが終わり、あとは確定申告をキメれば通常生活に戻れるというこの期におよんで、全身に発赤が出てしまいました。2~3週間前から顔が荒れてきて、特に目の周りがひどく腫れてしまい、とにかくおさめるものだけはおさめようと踏ん張り(体中が荒れている以外はとても元気です)、3月1日に皮膚科へ。ああ、これ、アトピーかなあ、アレルゲンたくさん持ってるしなあ、ストレスで発症したのかなあ、お酒飲めなくなるなあ(そこか!)と、暗い顔でKindle読みながら待つこと1時間。診察は10分。先生、ルーペでわたしの皮膚を観察して「これは乾燥性皮膚炎ですね!」とひとこと。原因はズバリ乾燥。先日の大雪以降、東京の湿度は低め安定で2月28日から3月1日未明まで続いた大雨まで低湿の状態が続き、きちんとスキンケアをしていないとかゆみが出る→かゆいかゆいとかいていると発赤が出る→それがかゆくてかいてると広がる→体中の皮膚が過敏になり、保湿していたはずの顔まで炎症が広がる→今ここ翻訳者の性(さが)と申しましょうか、診察終わって病院そばのカフェでお昼食べながらネット検索したところ、乾燥性皮膚炎の原因その2は加齢だそうです。加齢。行きに病院まで車で送ってくれた夫氏にメッセンジャーで報告し、家に帰ってから「原因は加齢だって」と言ったらめちゃ受けてました。とはいえ、顔になぞの赤い腫れが出現したときはひどく心配してくれたので、原因が究明できてほんとうによかったです。患部に軽めのステロイド軟膏を塗り、抗ヒスタミン剤を内服して1日、なーんか遠いところでかゆい感覚があるー ぐらいまで落ち着いてきたのにはびっくり。顔の腫れはまだありますが、メガネしてマスクして外出すれば気づかれないぐらいまでおさまりました。2週間分のお薬を飲みきり、塗りきったら全快しそうな感じです。じたくなんきん明けの東京はとても暖かく、いつの間にか春がやってきていました。確定申告が終わったら何をしようかな~。

Lobgesang - 讃歌(2)ドイツ語との闘い

新しい合唱指導者、柳嶋耕太先生がいらっしゃいました。まず時間をかけて体をほぐし、発声練習のあと、取りあえず通しで全曲歌いました。先生が帰国されるまでに全曲目を通して歌っておきましょうね――、と、さらってはみたものの、曲そのものが難しい上に、歌詞はドイツ語です。まだ「歌」とはほど遠い出来でした。じゃあお前ら今まで何歌ってたんだ? ってことになりますが、レパートリーは第九とメサイア以外、全部ラテン語です。ラテン語だって発音、難しいです。でも最低限“r”は巻き舌、あとはローマ字読みでなーんとなく歌えるのですよ実は(あくまでも、うちの合唱団はそうだという話です)。それにどれもミサ曲。歌詞の大半がミサ通常文から引用されたもなので、10年も歌っていれば何とかなります……なってないかもしれないけど。そんなわたしたちを、柳嶋先生はびしびしと鍛えてくださいました。これまでのわたしたちは、1回2時間超の練習で1曲をさらうのが精いっぱいだったのに、柳嶋先生にかかると2曲、興が乗ると3曲練習できました。大学でみっちり合唱指導を学んできたばかりというのもあるでしょうが、先生は楽譜を読み込み、2時間の練習時間を可能なかぎり有効に使おうと努力されたのだと思います。

ゲラの谷間から

こんにちは。Gravity_Heavenことアダチです。ただいま来年3月刊行予定の書籍のゲラをチェック中です。編集者さん、校閲者さんからのコメントを読んでは、うわー、わたしのバカ~、何やってるんだこら~、ンコ漢字ドリルからやり直せタコ~、と落ち込んでは立ち直りを繰り返し、赤いボールペンとシャープペンシル、修正テープ、定規のゲラ直し必需品を握りしめて闘っております。英語圏でなら説明がなくても通じても、日本語にしたらぜんぜん通じないのはよくあることです。この本でもいくつか、伝わりやすいよう工夫したところがあります。その中でひとつ、編集者さんから「伝わらないのはすごくわかるんですが、アダチさんの代案も、誤解を招きそうなので訳注入れますか?」というご指摘があり、あらためて考えてみました。それは人名でした。ウィキペディアでその人の経歴を読むことしばし、あることに気づきました。そうか!原著者がなぜ、こんなわかりにくい人の名前をわざわざ使ったほんとうの理由がわかったのです。急いで赤字を入れ、シャープペンシルで編集者さんへのお返事を脇に書き添えました。編集者さん、ありがとうございます。疑問を持ってくださったおかげで助かりました。

2017翻訳祭(3)わがままな翻訳者

第4セッションは出版翻訳入門 ~産業翻訳からのアプローチ~。『スティーヴ・ジョブズ』をはじめとするジョブズ関連書籍やビジネス書の訳者であり、産業翻訳者としても活躍されておられる井口耕二さんに、個人翻訳者の松丸さとみさんがお話を聞くという、徹子の部屋形式のセッションです。会社員時代、外部に発注した翻訳の出来が悪いとクレームしたところ、翻訳会社の営業担当者から「では、ご自分がなさったら?」と返されたのが翻訳をはじめるきっかけだった井口さん。二足のわらじを経て、ご家庭の事情により退職し、フリーとして独立されました。書籍はそのころから依頼があり、本格的に乗り出したのは、ジョブズの非公式伝記の翻訳からだとか。書籍を訳しながら実務翻訳のオファーも受けるという生活をつい最近まで続けつつ、実務翻訳のウエイトを減らし、今年ようやく書籍オンリーの業務体制になったとのこと。井口さんの場合、実務翻訳と出版翻訳で文体や訳し方に違いがないというところも勉強になりました。わたしはまだ、どっちかに引きずられる傾向がありまして、堅く訳さなければならない案件なのに訳文が平易になりすぎたり、1か月まるまる実務翻訳の案件で通して、さて書籍、とエディタを立ち上げたら、訳文がどうも違う……と、何度も書き直したりする効率の悪さ。実務か出版か、どちらかを諦めたらうまくいくのかなー、と考えることもあるのですが、どちらにも未練たらたら。もうこれは場数を踏むしかないんでしょうね、わたしの場合。井口さんのお話は別の場で何度かうかがっていたので、今回は、松丸さとみさんがどんな質問をされるのか聞きたくて参加しました。事前に綿密な打ち合わせをされたのでしょう、松丸さんの質問は的確で、誰もが知りたいと思っていたことばかり。実は(こんなことを聞いてみたいな)という質問をいくつか用意していたのですが、ぜーんぶ松丸さんが聞いてくださいました。おふたりとも、しゃべりで噛むことなく、考えこんで中断することもなく、対談形式のトークショーの見本のような90分でした。松丸さんは翻訳界の阿川佐和子を名乗ってもいいかもしれない。その後の懇親会でも名司会者ぶりを発揮された松丸さんですが、訳書はすでに数冊あり、ニュース翻訳者としてもご活躍、ライターとして複数のメディアで執筆されています。印象に残ったのは、井口さんがおっしゃった「60代はわがままな翻訳者でいたい」という言葉です。相手に迷惑をかけたり不快感を与えるわがままではなく、「自分の人生を自分らしく生きます、好きなことしかやりません。でも、訳したものは、誰からも突っ込まれないクオリティーの高さをキープします」という宣言だと受け取りました。かっけぇなあ。60歳になったとき、自分はどんな翻訳者になってるだろうか。あの日からずっと考えています。